2024/10/15

Red Bull Rampage2024レポート

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Red Bull Rampage2024が終わりましたね。自分が1年で最も楽しみにしているこのイベント。今年は例年に比べてとりわけ見応えがありました。

 

優勝はMTBフリーライド界のスターBrandon Semenuk。あり得ない程の高難易度のランで見事5回目の優勝を飾りました。

 

2位のSzymon Goziekのランもランページらしいワイルドなランで、スタート後のフラットドロップフロントフリップやビッグドロップでのフラットドロップバックフリップ、そして360ドロップとダブルバックフリップで90点台のハイスコアを叩き出しましたね。

 

彼は去年優勝候補の1人として注目されていましたが、プラクティスで転倒し本戦には出れませんでした。その経験から今年はこのランページに標準を当てて練習してきました。

 

ラストのダブルバックフリップは、1回転目のストレッチ気味のローテーションから2回転目の時に体をベンドさせて回転力を増やした回り方が印象的でした(狙ってなのかリカバリーで行ったのかは不明ですが)。

 

3位のTyler Mccaulのランも素晴らしく、彼は毎年ランページに全てを掛けているにも関わらず今まで報われなかった古株ライダー。

 

Bienvenido Aguadoと共有したトランスファー気味のビッグキャニオンギャップドロップもキッチリと決め、バックフリップNACなど彼の持ち味を十分に発揮して本人的には満足したランだったでしょう。

 

今回のランページは過去にない程にレベルが高く、転倒してしまったライダーも含めて全てのライダーのランは高次元でカッコ良かった。

 

そんな中でも世界中のプロライダー達からのリスペクトを集めたのはTom Van Steenvargen。彼のフラットドロップでのバカでかいフロントフリップには度肝を抜かれました。

 

あの高さのキッカケのないドロップオフでメローなローテーション、そしてビタ合わせのランディングはクレイジー過ぎましたね。

 

フロントフリップは回転の調整がバックフリップよりも格段に難しいので、フロントフリップをやる事が出来てオーバーローテーションで転倒経験のあるライダー達は皆んな魂を揺さぶられたと思います。

 

そして今回も話題となっているBrendan Faircloughのランですが、彼のランは確かにビッグマウンテン的要素のあるラインとランで素晴らしかった。

 

しかし彼のランはジャジ陣には印象が良くなかった為にかなりのロースコアとなってしまいました。

 

僕の見方でも正直な所、ジャッジ陣のスコアに賛同します。なぜなら、彼のランはこの競技の採点基準に照らし合わせて見ると分かるのですが、得点を出しずらいのです。

 

 

ランページのジャッジ基準は以下の通り。

DEGREE OF DIFFICULTY(難易度)

TRICKS AND STYLE(エアトリックとスタイル)

FLUIDITY AND CONTROL(走りの流れと正確なコントロール性)

AMPLITUDE(リスクを冒してまでのバカでかいヤバさ)

 

 

DEGREE OF DIFFICULTYで見ると、より自然なスティープなシュートを攻める姿勢とランや、ロックへのステップアップからのドロップはテクニカルだったかもしれないですね。

 

さらにキャニオンギャップでのバックフリップは高得点であってもおかしくはないかもしれないです。

 

でも超細かい見方をすると、Brandon Semenukだったらあのロックの上にバースピンを入れて飛び乗り、テールウィップをしながらランディングしたかもしれない。

 

キャニオンギャップはTyler Maccaulのトランスファー気味のキャニオンギャップドロップに比べたら明らかに小さくてイージー。

 

そんな細かい所まで見ているんです。

TRICKS AND STYLEで言うと、彼が行ったトリックは小さいステップダウンでのスーサイドノーハンダーとキャニオンギャップでのバックフリップのみ。

 

FLUIDITY AND CONTROLで見てみると、確かに絶妙なコントロールテクニックでバイクコントロールをしていました。

 

でもラフでテクニカルなセクションは前半のシュートラインと途中キャニオンギャップ前の短い区間のみ。それ以外は他のライダーと同じで整備された走路を走っていました。

 

そしてAMPLITUDEを見てみると、短いキャニオンギャップのバックフリップもその他のシュートラインも、他のライダー達がチョイスしたスティープでテクニカルなラインと比較しても、そこまでとんでもないものではなく、大差はなかった。

どれだけリスクのあるあり得ないラインを、信じられない様なとんでもないランでクリアしたか。

それがAMPLITUDEの意味合いだと思うので、このAMPLITUDEでの得点も低かったのだと思います。

 

本人が言っていた様に最後のトリックジャンプでバックフリップNACを決めていれば、状況は少し変わっていたかもしれませんね。

 

Brandon SemenukSzymon GoziekTyler Mccaulも高次元のスキルを持ってとんでもないリスクを冒し、ジャッジ基準に沿った形でハイスコアが出たのだと思いますよ。

 

だってBrandon Semenukなんてスタートからシャレオツなスタイルを出してマニュアルドロップからスタート。

 

その後トラックドライバー(360バースピン)でのドロップオフ、バックフリップCANでのドロップオフ、そしてリリーパッドのバカでかい2段ドロップオフでのオポテールウィップ(得意ではない方向のテールウィップ)、そして最後のトリックジャンプではオポ360で締めのラン。あのラインでそんな事出来るライダーはどこにもいないですよ。

 

Brandon Semenukだからこそのスタイルで高次元かつ鬼アンプリチュードのランだったのではないでしょうか?

 

しかもBrandon Semenukは1本目の転倒があったので、2本目のランを強風を覚悟して出走しました。2本目を走ったのは全ライダー中Brandon SemenuckThomas  Genonだけです。

 

あの強風のコンディションの中で、あれだけのランをビシッと決めたBrandon Semenukは文句無しの優勝だったと思いますよ。

 

色々なサイトのコメント欄には、ランページはスロープスタイルではない、ビッグマウンテンコンテストだ!

 

だからセメナックのランはハイスコア過ぎる!と書かれているけど僕は全くそうは思いません。

だってスロープスタイルのコースって見たことありますか?走った事ありますか?って聞きたいですよ。

 

スロープスタイルのコースってリップは木で造られた条件の変わらない安定した物。そしてランディングや走路は水を撒いてカチカチにパックされていてスリックタイヤでも走れる様に綺麗に整備された物なんですからね。

 

それに比べてランページの走路は、砂漠地帯の乾燥した路面なので水を撒いてパックしたからと言ってカチカチに固まる訳でもなく、すぐに乾いてフカフカになって不安定になるんです。

 

言ってみれば11本のランで条件が変わる様なコンディションの路面状況の中、スロープスタイルのジャンプよりも何倍ものデカさのジャンプやドロップを充分に試走が出来ていないにも関わらず本番でキッチリと合わせてくる各ライダー達のその凄さたるや。

 

そんなテクニカルで急な路面であのデカさのセクションですから、それはスロープスタイルではなくもはやビッグマウンテンでしょう。

 

Brandon Semenukなんてそんな路面でも走行スピードが速く、さらにコンボやオポトリックでリスクを冒してのランですからね。

 

ただ普通に飛び降りるだけでもスーパーテクニカルなあのスティープなダブルドロップをオポテールウィップをやるなんてヤバ過ぎると思いません?

 

ジャッジ陣はその辺の細かい所まで見ています。彼らは各ライダーのラインを実際に歩いて距離を測定し、PCの画面では見えない細かい所までを事前に見た上での採点なんですよ。

 

さらに全てのジャッジはランページ経験者の強者達。ライダーと同じ立場と同じ気持ちになれる、世界でも数少ない精鋭達なんです。

 

そんな彼らのジャッジに対してみんな難癖を付けていますが、それじゃあ同じ路面でトリックをやってビッグドロップを飛んでみなさいよ!って。つまりはそう言う事です。

 

まぁセメナックがコンボやオポトリックを決めたりスティープなシュートを走る姿が、いとも簡単に見えてしまうので、路面が綺麗に見えてしまうのかもしれませんね。

 

セメナックはプラクティスの時から力が抜けた柔らかいライディングで、明らかに他のライダーとは違う動きをしていましたから。

 

今回の採点は文句無しにその通りだと思います。ジャッジの採点が必ずしも間違っているという事ではなくて、もしかしたら採点システムに欠陥があるのかもしれませんね。

 

本来ランページはビッグマウンテンフリーライドの大会であるがゆえに、みんなスロープスタイルの様な複雑なトリックのライディングが見たい訳ではない。

 

多くのファンから文句が出るのもしょうがないかもしれない。けれどランページと言う競技は進化をしていてそう言う競技なんです。

 

視聴者みんな好みの趣向やスタイルがあるのも分かります。でも自分が何が見たいかではなくて、その競技のルートに従うしかないのではないでしょうか。

 

見たい人は見ればいいし、つまらないと感じる人は見なければいい。なんやかんや結局はそう言う事だと思います。

 

まあ僕は来年のランページがもう今から楽しみで仕方がないですけどね。

 

ちなみに僕がどれだけランページを見る事に情熱を燃やしているかと言うと、ランページ当日は弊社で開催しているインストラクター養成講座と言うものを開催していました。

 

風の影響で時間が伸び伸びになって2本目のランを全て見終わる前に朝の講習時間がスタートする時間でした。

 

結果的には講習開始5分前に競技は終了して予定通りの時間に講習スタートが出来たのですが、もし風の影響が続いて講習時間になってしまったとしても講習スケジュールを変更する事を心に決めていましたのです笑

受講者の皆さんごめんなさい。

 

ランページの話は実際に会った時にでもしましょう。僕はシーズン中は毎日ふじてんにいるので声を掛けてください。

 

それではこの辺で!

 

 

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2024/08/02

2024Red bull JOYRIDE

2024Red bull JOYRIDE終了しました。

毎年恒例のウィスラーバイクパークで開催されるFMB DIAMONDグレードイベントのスロープスタイル。世界のトップスロープスタイラー達が集結し優勝を狙うこの大会。

特にウィスラーでのスロープスタイルは年間の中で1番格式の高い大会。なぜなら ウィスラーは MTBスロープスタイル発祥の地だからです。

ちなみに僕はその発祥となった大会からこの地ウィスラーにて1度も欠かさずライブで観ています(そんなヘンタイは世界中でも稀ではないかと笑)。

 

今回の全体のポイントは以下の通り。

 

【転倒の数】

今回はとにかく転倒が多かった事。しっかりと2本のランを走り切ったライダーは14人中3人だけ。
注目選手達は続々とクラッシュ。Tom Istedは2本共クラッシュ。Paul Couderc、Nicoli Rogatkinは2本目は走りませんでした。

TomとPaulは中足骨骨折。エミルヨハンソンは上腕骨解剖頚骨折。クラッシュだらけ、怪我人だらけでした。

今回数名のライダーがプラクティスの時点で怪我をし、補欠要員として呼ばれたライダー達が急遽出場していました。Lukas KioldやAlex Alankoなんかはそうですね。

クラッシュが多かったと言う事は、各ライダー達が自分の持ち味を出しきれていなかったと言う事でそれがとても残念でした(現在のコースフォーマットは昔の様にいかにデカいセクションでテクニカルに、みたいな事ではなくショー的要素を全面に押し出しているので安全かつ小振りな造りになっています。本来であれば出場ライダー達にとってはマージンのあるコースなのでライダー達は余裕があるはずなんです)。

 

今回のクラッシュの多さの裏にあるのは何かそれは次の項目で。

 

【コースのテクニカルさ】

今回のコースは去年とほぼ同じレイアウトで、かなりシンプルでパッと見た目は簡単そうに見えたはずです。
でも画面では見えないテクニカルさが随所に見られました。

まず一つ目はドロップでスタートした後の連続するダブル。これよく見ると実はウェールテールになっていてスピードの調整が難しく何人も手こずっていました。

Tom istedもコーク720でオーバーローテーションしてましてね。

そしてその後のバーム後のデカい連続した2つのダブル。これらは去年もそうでしたが、ランディングに左右方向に角度が付いていてヒップの形状なんです。

普通にトリックを行うとランディングで角度が付いて微妙に向きが合わないので合わせるのが難しく(45°程回転を調整しなければならない)みんな転倒していました。

そしてその後は通常のダブルとウェールテール。その後はダートスパインの次にクォーター。
そして最終フィーチャーのボナーログ(ストレートな丸太のラダーセクション)が曲者。

ランディングの距離が進入スピードに対して近くさらに落差があるのでオーバーシュートしやすくなっていて、複雑なトリックを行うにはイメージよりも対空時間が確保出来ずにみんな苦戦しまくっていましたね。

しかもボナーログはRの無いストレートな形状。走路からの反発が無いのでトリックが入れにくいんです。

まあ良くもみんなあそこでコンボトリックをやるなぁと。流石世界のトップ中のトップライダー達だなぁと。Tim Bringerのダブルバックフリップは痺れた。

この最終セクションのシンプル化は女子ライダーへの配慮だと僕は思っています。過去に何度かありましたが、ファイナルセクションでクラッシュが続出してしまうと絵的にもマズいですからね。

そんなこんなで一見シンプルそうに見えて実はテクニカルなコースだった事によってクラッシュが頻発してしまった可能性が高いのです。
しかし逆転を賭けた2位のTim Bringerの2本目は惜しかった。ウェールテール進入でのミスが痛かったですね。

優勝のDawid Goziekのランはツイスター+タックノーハンドやキャッシュロール+テールウィップ+バースピン などの大技コンボは文句なしでした。

ビルダー目線で見るとウィスラーの斜面はとても急でさらに横幅も狭く、他種目のセクションも配置しなければならないのでビルダー泣かせなんですね。
今年はウップオフ用のジャンプも真横に造ったのでスロープスタイルコースの最終セクションのボナーログを狭くせざる負えなかったのでしょう。しかしあのスペースにあれだけの種目を押し込んだJOYRIDEディガークルーのビルドスキルはケタ違いだと思います。

 

【絶対王者エミルヨハンソンの欠場】

これはもうホント衝撃的で彼は前日のプラクティスで転倒し上腕骨頭を骨折してしまったのです。やれるだけの処置を施して朝のプラクティスに臨んだそうですが、その朝のプラクティスでも転倒。そして欠場を決意しました。

彼は今年4月に鎖骨を折って最悪のシーズンスタート。怪我の影響で1発目のケアンズで精彩を欠いて2位、さらに調子悪くインスブルックでは3位、そして今回の欠場と彼のキャリアでは考えられない事でした。

だってそれまで彼は2021年から2023年にかけて、スロープスタイルのトリプルクラウン3タイトルをすべて獲得し、13個のゴールドメダルを手にしていたのですからね(ここ数年は彼の出たコンテストは全て優勝)。この数はセメナックを超えています。

でもなんか似てるんですよね〜。プレッシャーを感じ始めてからずっとクラッシュが続き成績が出ない。スタート時の固い表情。それ以前のノビノビとしていた表情とは一変して見ていられない程の厳しい表情。

かつての絶対王者Brandon Semenukと重なります。
彼らのレベルまで到達すると背負うものが大きくなり過ぎて、その重圧は計り知れないのでしょう。。。

今回彼はこのJOYRIDEに照準を合わせてコンディションを整えてきました。相当気合が入っていたに違いありません。実力的にも彼が走っていたら、おそらくGoziek以上のスコアを出していたでしょう。

Emilのオシャレな鬼コンボが見たかった。それだけに残念でならないし、ぶっちゃけ彼が走らなかったという事だけで個人的にはつまらないスロープスタイルだったと言えてしまうかもしれません。

 

【女子カテゴリーの開催】

今年から女子のスロープスタイルがFMBに加わりました。

近年メキメキとレベルが上がっている女子カテゴリー。
MTBが男子だけのスポーツではない事の証明となってとても良い事。

秋のレッドブルランページも女子カテゴリーがあるそうです。
日本の女子ライダーも増やしたいですね。そのためには課題は山積み。

 

【最後に】

かつてSemenukが優勝ランを決めた後に巻き起こった、ウィスラー全体の叫び声の様なあの地響きに近い歓声をここ数年は聞く事が無くなってしまった。

観客数もほぼ横ばい。今回カナディアンライダーが数人出ていましたが、なんかみんなパッとしないんですよね。 
やはりウィスラーローカルSemenukの存在は偉大過ぎました。

色々と思う事はあるけれど、 競技としてはまだ歴史の新しい MTBスロープスタイルですが、MTBスロープスタイルも新たなチャプターに移り変わる必要があるのかもしれない。

女子ライダーを加えた事も変化の一つだと思うけど、まだ何かが足りない気がしますよね。とりあえずはこのまま静観せるしかなさそうです。

余談ですが、自分はアジア人として初めてFMB公認プロカテゴリーのスロープスタイルに出場しましたが、もう10年以上前の話ではあます。
でもそこからアジアで誰1人としてFMB公認スロープスタイラーが出てきてないんですよ。 

日本を含めアジアのスロープスタイル人口の少なさをどうにかしないとマズいんです。
その前にフリーライドやフリースタイルと言うカテゴリーを確立しなければなりませんが。

日本のBMXレベルはどんどん上がっています。ちょうど今フランスではオリンピックが開催されていて、BMXフリースタイルパーク代表のリム君が5位と大健闘しました。

彼は世界選手権で優勝していて文句なしの世界のトップライダー。
MTBも日本人の可能性は十分にある。どうすれば日本人が MTBスロープスタイルで世界のトップになれるのか⁇

その辺の具体的方法や手段は分かっていますが、話も長くなるのでまた別の機会にでも。
だってその前にやる人を増やさないとって言う次元ですしね。

ではまた。

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優勝はやはりこの男。Dawid Goziek。XgamesのBMXダートでゴールドメダルを獲得した経歴があり、近年はMTBに焦点を当てて活動中。ツイスターやキャッシュロールのコンボトリックが得意なライダー。

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今回のジャッジ陣も超豪華。全てのライダーがJOYRIDE出場経験あり。 Conor Macfarlane、geoff gulevich、Peter Henke、Anton Thelander 。主観的な選手の気持ちになれて、客観的な評価を出せる。これ重要。

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女子も頑張っていました。写真はShealen Reno。FMBワールドチャンピオンシップのチャンピオンになりました。今年からFMBが始めたワールドチャンピオンシップシリーズ。スロープスタイルだけのランキングによるチャンピオンです。

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Nicoli Rogatkin。ここからさらにもう一回転回ります。

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当日出場を断念した直後のEmil Johanson。この表情に悔しさが滲み出ていました。

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ダートウェールテール。鯨の背中。速度調整がムズそうでした。

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こちらは連続ヒップ。クラッシュ多かったですね。

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Xgames REALMTBムービーコンテストでゴールドメダルを獲得したTom Van SteenbergenとGreg Wattsも観戦していました。その他にも多くのプロライダーが観戦していましたね。

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毎年ちゃんと観たいので有料観戦席から観戦しています。

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2023/10/15

Redbull RAMPAGE 2023

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photo:Redbull

 

年に1度のビッグイベント。MTBフリーライドの祭典。今回も見所ばかりでしたね。今年はBrandon Semenukが出場しなかった事で少し話題性が薄れていたように感じましたが、とんでもない。彼がいなくても十分興奮し楽しめたRAMPAGEでした。

 

今回の個人的注目すべきトピックは以下の通り。

 

・ジャッジに関して

・スロープスタイル系トリックに関して

・Simon Godziek の転倒

・ビッグマウンテン系ライダー贔屓の空気感

 

 

まずは毎年必ず話題となるジャッジに関して。これは観ている人の主観によって変わってくるものなので、インターネットフォーラムやSNSではみんな言いたい事を言っていますよね。

 

特に多いのは優勝したCam Zinkの95点と言うハイスコアに対してBienvenido Aguadoの79点、Brendan Faircloughの86点と言う予想外に低いスコア。これらの中でも一番言われているのはCam Zinkのスコアに関してでしょうか。

 

これは解説させてもらうと、確実にハイスコアに値します。10年前に彼は同じ場所でバックフリップを成功させました。その時はフラットドロップではなく小さな簡易的なキッカーで回っていたんですよね。上に向いているきっかけを利用して回るのと自分だけのモーションで回るのとでは難易度が段違いで、キッカケなしで回るのはそれだけ多くのエネルギーが必要になりタイミングを取るのも難しくなります。

 

さらに今回は10年前よりも距離が伸びた事でハイスピードで進入し、少し右に方向が変わるのでその辺の調整もしなくてはならない。ほんのり軸ズレで回る事になったのです。そしてその前には巨大ステップダウンからロングギャップの連続セクション。

 

これだけ条件が変わると難易度は数段上がり、メンタルブロックも掛かってきます。滞空時間が長い分、風の影響も受けやすい。それなのに、それを1発メイクなんて神の所業としか思えません。

この事は同じ様なシチュエーションを経験し、バックフリップをやれる人間にしか理解出来ない領域です。

 

それ以外にも彼の良かった所はスタートからノーズボンクドロップをしてスピード感もあり、流れが非常に良かった事。バックフリップナックナックも360ドロップも面ピタでメイクして文句無しのランだったと感じました。

 

彼がバックフリップを回ったアイコンセンダーと呼ばれるセクションは今回の会場で最もデカく高く深いセクションでした。そしてその前の進入条件も難しい。そんなドロップであのありえないバックフリップは、他のどのライダーもやろうとは思わないし、ジャッジ達は高得点を付けざる負えなかったのでしょう。

 

どのライダーが良かったかと言う判断は見た人の主観で決まります。その見る人がランページの様な地形を走った事がなければラインの難しさの違いに気がつく事は出来ないし、バックフリップをやった事のない人にはフラットドロップバックフリップの難しさをイメージ出来ないし、ビッグドロップを飛んだ事のない人には会場内のどのドロップオフも同じ難易度に見えてしまうでしょう。

要は視聴しているその人のライディング経験とスキルは様々なので、見る人によって見え方は全然違ってくると言う事なんです。

 

だからこそジャッジの選任は超重大で、今回のジャッジ陣は過去のランページ出場者でかつ元トップライダー達なんです。出場ライダーの気持ちになってあらゆる要因を考えられないと、正当な評価は下せないと言う事ですね。

 

ちなみにジャッジ達は事前に各ライダー達の走るセクションを回り、距離の計測をして走る地形や進入角度など細かいポイントまでチェックをしていました。

 

 

次に「スロープスタイル系トリックに関して」について。

これは特に北米のライダーが思っているであろう事で、Redbull RAMPAGEはスロープスタイルではなくビッグマウンテンコンテストという事。たとえバースピンやテールウィップをメイクしたとしても、そこがバカでかいセクションやテクニカルなセクションでなければ意味はない。そう感じているでしょう。

 

でも個人的にはビッグマウンテン系ライダー達のセクション程デカくはないにしろ、彼らがこなすセクションは十分過ぎる程巨大であって、そこでテールウィップやトラックドライバー(360エックスアップ)、バックフリップバースピンをメイクする事は並大抵の事ではないと思うんです。

 

けどビッグマウンテン寄りの考えからすると、もしトリックでハイスコアを出したいのであれば、Zinkが回ったアイコンセンダーでやれよという事でしょう。

 

それならば、デカいキャニオンギャップでフロントフリップをメイクしたBienvenido Aguadoのスコアはもっと高くてもいいのでは?と思わされますよね。

さらに、キャニオンギャップでスーサイドノーハンダーをメイクしたBrendan Faircloughのスコアだってもっと高くてもいいのでは?と思われても当然です。その辺のジャッジに関してはモヤモヤ感が残ります。

 

 

次に「ゴジエックの転倒」に関してになりますが、ゴジエックのランは余りにも惜しすぎて僕は本気で数分間うなだれました。なぜなら彼は優勝候補だったからなんです。

 

前半は非常にスピード感がある中でバトルシップをこなし、その後バースピンやトラックドライバー(360エックスアップドロップ)、バックフリップキャンキャンを次々とメイク。練習で何度もメイクしていたビッグキャニオンギャップでのバックフリップとビッグダブルでのダブルバックフリップが、もし転倒しないで決まっていたら。おそらく彼が優勝していたでしょう。

 

なぜなら一番距離の長いキャニオンギャップでバックフリップをしたと言うビッグマウンテンらしさと、さらに高難易度のダブルバックフリップをメイクし、バースピンやトラックドライバー(360エックスアップ)などのスロープスタイルらしさのあるトリックもメイクし、3拍子全てが揃ったランをしていたはずなのだから。

 

Emil Johanssonのランも非常に惜しかった。シングルクラウンを活用したXアップ、トラックドライバードロップ(360エックスアップ)、レギュラー&オポの連続テールウィップドロップ等スタイル出まくりでそのまま行くかと思いきや、惜しくも転倒してしまいました。あのままゴールして欲しかった。ベストスタイルに選ばれた事は良かったですね。

 

 

「ビッグマウンテン系ライダー贔屓の空気感」。これに関しては2位3位となったTom Van Steenvergen、Carson Storchのランはスコアが高過ぎでは?とやや首をかしげてしまいます。

 

確かに彼らはビッグマウンテンらしいラインでバックフリップドロップと360ドロップを連発していましたが、果たしてそれらの得点に見合っていたのか?

 

確かにランページはビッグマウンテンのコンテストではあるけれど、もしスロープスタイル系を否定してしまうと、去年初めてシングルクラウンを採用したセメナックのスロープスタイルとビッグマウンテンを融合させたあのスタイルを参考とした、今回シングルクラウンを採用してバースピン系やテールウィップ系のトリックを織り交ぜたライダー達が意味をなさなくなります。

 

まあでも、それでもビッグマウンテンコンテストのランページでは、複雑なトリックよりも思い切りの良いデカいランとデカいトリックの方がスコアが出やすいと言う事なんでしょう。もしかしたらジャッジ陣やトッププロにしか見えない何か高得点となる要因があったのかもそれない。そこは分からない領域です。

 

個人的には、そろそろ北米だけのジャッジではなくヨーロッパからも適任となるジャッジを招集すべきだと思います。だって今回のジャッジ達は明らかにZINKのランの時に仕事を忘れて両手を挙げて興奮していましたもん(笑)

彼らも人間。友達が良いランをしたら嬉しくなるってもんですよね。分からないでもない。

 

だからこそ、ヨーロッパからも招集すべきだと思うんです。ライダーオブザデイの投票では見事に上位4人はヨーロピアンライダーでしたから。

ピーポーズチョイス、ベストトリック、マクギャーザアワードの3冠を取ったBienvenido Aguadoが別の意味では勝者なのかもしれません。8位の選手が3冠ってのも変な感じしますけどね。

 

今回の議論が深くなっていけば、MTBフリーライドがさらに進化するタイミングになると思います。

 

最後に僕個人的にはCam Zinkのアイコンセンダーでのバックフリップフラットドロップは最高に痺れました。だってあの難しい状況であのデカさでのハイスピードからのフラットドロップバックフリップは前代未聞ですから。まあ95点は少し高過ぎかなとは思いましたが(苦笑)

 

他にもBrendan Faircloughの子供がランページ当日が初めての誕生日だった事やジングの息子がずっとジンクから離れない様子とか、ゴジエックの家族は無茶苦茶心配してるだろうな〜とか、家族がいるライダーを見ると思わず泣けてしまいます。

 

今回ルーキーだったTalus Turk は日本人クオーターでおばあちゃんが長崎に落とされた原爆の被爆者だそうで、そのおばあちゃんの思いを刻んだ梅の花をあしらった彼のバイクのペイントジョブは非常に美しいです。

そして彼のランは素晴らしかったですよね。ルーキーであのキレキレのランとスコアは見事なものです。近年のフリーライドコンテストで頭角を表し今回選ばれました。将来が楽しみなライダーの1人。

 

彼のディガーで同じルームメイトの我がロッキーマウンテンサポートライダーのHayden Zablotnyも実は今年のウィスラーのウィップオフで2位になったり、キャムジンクインビテーショナルの最終日に勝ったりとTalus Turk と同等の激ヤバスキルを持っているのですが、今回は選ばれなくて残念でした。まあロッキーマウンテンはAlex Volokov も頑張っていましたけどね。

 

それ以外にも色々と無限に書けてしまうのでとりあえずこの辺で。

 

あ、本当に最後ですがインタビュアーのティナは肩甲骨を骨折していたそうで右腕を吊っていましたが、実は今の自分も同じで肩甲骨に3箇所クラック入ってます。

これは先日トリック練習中に負った怪我ですが、こんな歳でもまだ攻めている自分を褒めたいと思います。フリーライドは最高です。

 

それではまた。

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2023/08/03

RedBull Joyride 2023

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今年も終了しましたREDBULL JOYRIDE。CRANKWORXの中でも目玉種目であるこの種目は、ダウンヒルでもなくエンデューロでもなくスロープスタイル。

 

そうそれは今から20年前、CRANKWORX前身イベントのフリーライドフェスティバルJOYRIDEにて、世界で初めてここウィスラーで開催されたMTBスロープスタイルコンテストからの流れを引き継いでいます。

 

自分はその第1回目から現場で見続けている世界でも数少ないであろうヘンタイなので今年もこの目にしっかりと焼き付けました。

 

今回のポイントは以下。

①コースレイアウト

②コンボ&オポジットトリック

 

この2つですかね。

 

今年はウィスラーMTBパークのメインとなるフィッツシモンズチェアリフトの掛け替え工事のため、全てのバイカーがボトムからアップロードするにはゴンドラのみの利用に制限される少し不思議なシーズンですが、スロープスタイルコース造成スケジュールにも影響があったらしく、工事との兼ね合いで今までの中で1番シンプルなコースレイアウトになりました。

 

毎年最大の見せ場であるラストドロップは廃止されシンプルなダブルでゴール。

 

それでも途中のジャンプはダブルではなくしっかりとヒップになっていて、ラストダブルの前には勢いが乗りにくいテクニカルなダートスパインが配置されると言うレイアウト。

観客と視聴者にとっては少し迫力の足りないフィーチャーだったかもしれませんね。

 

視点を変えてビルダー目線でボーンヤード(スロープスタイルコースとなる斜面)を眺めると、チェアリフト掛け替え工事の関係でズラさなければならなく狭くなったゴール位置とデュアルスラロームやスピード&スタイルのコースも所狭しと配置しなければならなかった事、スケジュールの段取り等、その苦労が手に取るように理解できます。それを考慮すると今年もJOYRIDEディガークルーはグレイトジョブだったと思います。

 

優勝はエミル・ジョハンソン。ゴールした時の盛り上がりは多くはありませんでしたが、トリックを細かく採点していくと間違いなく優勝だと思います。

 

なぜかと言うと、彼は3つのコンボトリックとオポジットトリックを惜しみなく繰り出したからです。

コンボトリックとは2つ以上のトリックを同時又は連続で行う高難易度トリックですが、エミルは3つのトリックを織り交ぜています。そしてオポジットトリックもコンボでそれに入れ込んで来る。

 

オポジットトリックとはスイッチとも呼ばれ通常の効き方向とは逆に回ったり回すトリックで、これまた高難易度なのです。効き方向の逆の動作を行う事は人間とても難しく、それだけ人よりも練習と才能が必要なのです。

右利きのバッターが左で打ったり普段日常で使っている箸を左で使って食べる様なものですね。

イメージで言うとオポは通常の1.5〜2倍近く難しいイメージですかね。

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MTBではありませんが、エミルの様にオリジナリティの高いコンボトリックで成績を収めているライダーと言えば、リムナカムラ。BMXパークで日本が誇る中村輪夢君です。彼はコンボトリックの鬼で、彼しか出来ないコンボトリックを数多く持っていてメダルを重ねています。エミルのオハコであるウィンドシールドワイパーもやりますしね。

今後リム君がオポを沢山やる様になったら無敵感はさらに増すでしょう。

 

て事でエミルがこれだけ連勝記録を作り続けている理由はそこにあるんですね。

他のライダーが見た目の華やかなコーク720やダブルバックフリップを行っても、オポとコンボを駆使しているエミルの得点には到底届かないのです。しかもスーパースムースにやるもんだから難しく見えないって言うね。

 

しかし2位のポール・クーダークと3位のトム・アイステッドのランは非常にアグレッシブでカッコ良かったですね。

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BMXダートのXGAMEメダリストでもあるザイモン・ゴジエックがラストジャンプで惜しくも転倒してしまいましたが、あれが決まっていたら2位は確実だったでしょう。

 

なぜならキャッシュロールバースピン、キャッシュロールテールウィップ、そしてラストにツイスターと言う大技にバースピンを入れる高難易度の鬼コンボを行ったからです。

彼の毎回最後まで攻め攻めのスタイルは共感せざるおえません。そこまでしないとエミルに勝つ事は難しいと言う事を彼は理解しているのです。彼は挑戦者と言う立場なだけに恐れるものは何もないって感じですね。

 

今回は怪我で実況中継に回っていた優勝候補の1人であるニコライ・ロガーキンですが、彼が優勝できないのはオポジットトリックとトリプルコンボが乏しいのが理由。ビックトリックが彼のスタイルで非常にクールなだけにスコアが出にくいのは非常に惜しい。

 

観てる観客や視聴者と実際の順位が毎回異なってしまい炎上するのがジャッジ競技には常に付いて回りますが、こればっかりはしょうがないですね。

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その理由から今年からライダーオブザデイが加わりました。ネット投票と言うやつです。スクリーンで観て誰が1番だったかと言う賞です。賞を獲得したのは地元カナダスコーミッシュのベン・トンプソン。確かに良いランでした。でも地元票が多かった様にも思いますが笑

 

それ以外は今回転倒者も多かったのも残念でした。風と日差しによって3時間スタートが遅れ、時間の関係で各ライダーのランは1本のみに。風の影響とテクニカル(細かい部分での)なコースによりティム・ブリンガーやトーマス・レモインなどの有力選手は転倒に終わってしまいましたね。

 

強風の中でのヒップジャンプはスピンの回転を調整するのが難しく、よりテクニカルになるのです。ラストジャンプ前のダートスパインは曲者でしたね。あそこで勢いが完全に死んでみんなラストジャンプ前にペダリングを余儀なくされました。ダートスパインでトリックをミスったり飛び過ぎたりすると、ラストジャンプの成功率が下がってしまうと言う寂しい感じでした。

 

そこで大クラッシュをして搬送されてしまったトルティアット・テスタ。早く良くなって欲しいです。

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ただそんな条件においてもコンボトリックを面ピタで合わせてくるエミルは今回も圧巻でした。

さらに補足すると彼は珍しくプラクティスで転倒し肩を負傷していてのランでした。その状況であのランはレベチでしたね。

 

しかし予定時間から同じ場所で3時間も待たされた自分も流石にクタクタになりました。文句一つ言わずそんな状況さえも楽しんでいるカナディアン達のハッピーなバイブスには感心しましたよ。

 

また来年ここで生で観てブログを書きたいと思います。て事は今年で20年目のレポートって事ですかね⁉︎

そう考えると自分がスロープスタイルを追いかけて来た年月の長さを感じますね〜。

 

ではでは🤘

 

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2023/05/10

FUSION FLEXI

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最近のヒット商品をご紹介。

 

10数年前にカナダのペンバートンと言う町のシークレットトレイルのビッグドロップでオーバーシュートした際に足を地面に激しく打ち付け、足部の靱帯を断裂した時から左足だけ扁平足になってしまいました。

 

バンクーバーでのオペは成功したのですが、それ依頼長い時間歩いたり走ったりすると足部に疼痛が出る様になり真剣に悩んでいました。これはリスフラン関節症と言う病気で、本来あるべき足底のアーチがなくなってしまうものでスタンディングスポーツを行う上では致命的な病気です。フィギュアスケートの羽生結弦選手も同じ症状で悩んでいましたね。

 

その症状を緩和し改善するためのアイテムが足底板、いわゆるインソールと言うものです。これまで僕は長い間アーチサポートのインソールを愛用する事で対応していました。

 

今回ご紹介するFUSIONFLEXIのインソールをセミオーダーで自分の足型に合わせて作っていただいたのですが、これが本当に調子が良い。

 

このFUSIONFLEXIと言うインソールメーカーの商品は、ありふれた他のインソールメーカーとは一線を画しています。FUSIONFLEXIは老舗義肢装具メーカーが発売していて医療現場のノウハウと元競輪選手が競技キャリアで培ったデータを元に研究に研究を重ねて作られました。

 

自分はフラットペダル派ですが、このインソールを入れるとまるでビンディング用シューズを履いているかの様なフィット感とフィーリングに変化します。

 

土踏まずから踵へのサポートがしっかりしていてピッタリと収まるんです。ペダルに足を乗せてた荷重が掛かっている状態でも、足部の内反外反が共にやり易くターン時に膝を入れたり、直線のテクニカルセクションでガニ股気味にして衝撃をいなす動作も自然と行えます。

 

さらに真っ直ぐ脚を回せるのでペダリング動作もやりやすい。ヒール部分がグラスファイバー素材のカップ構造になっているのがキモだと思います。自分にとって肝心なアーチサポートも十分でこのインソールを使うと、土踏まずを感じる事ができます。

 

こんなにも違いが出るのかとびっくりしました。なかなかインソールをオーダーで作る人って少ないと思いますが、ライディングのパフォーマンスを上げたい方は1度試しに作ってみる事をお勧めします。

 

自分はリスフラン関節症だっだ事で更なるメリットを感じましたが、健康な足の方にもぜひ試してもらいたいです。
ペダルの上でバランスを取る MTB。特にダウンヒルでは手と足の荷重バランスで言うと、その比率は足の方が圧倒的に多いです。ペダルを通してBBに荷重が掛かり、タイヤのグリップを作り出す。的確に欲しいグリップを作り出すためには、足部が大切なんですね。

 

セミオーダーで自分の足形を造るので自分専用のインソールが作れてしまうのです。興味のある方はふじてんで僕を見掛けたらぜひ声を掛けてください。

 

自分は MTBプロライダーですが、柔道整復師と言う整形外科の一端を担った医療従事者の資格を持っています。足関節に関する知識があり足底板に関しても少々知識があるので何かとお力になれるかもしれません。

 

足底板とは面白い物でライディングスキル向上の他にも、骨盤の歪みや膝関節痛、時には肩や首のこりも改善させてくれます。お気軽にお声掛けくださいね。

 

「FUSION FLEXI」
https://www.fusion-flexi.com/c

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2022/10/26

RedBull Rampage 2022終了

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年に一度のビッグマウンテンフリーライドイベントであるRed Bull Rampage が先日終わりましたね。

 

このイベントはFMBシリーズの中でもポイント配点の高いウィスラーのRed Bull JOYRIDEスロープスタイルと並ぶダイヤモンドグレードのイベント。

 

世界の選ばし者だけがスタートを切る事が出来るフリーライダーのトップ中のトップを決定するコンテスト。

 

世界中のプロフリーライダーの誰しもがこのコンテストに出場する事に憧れを持ち日々ライディングを磨いています。

今年もそのナンバーワンが決まりましたね。

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今回のポイントは3つ。

 

(1)シングルクラウンフォーク

 

(2)転倒者ゼロ

 

(3)強風でキャンセルになってしまった2本目

 

なんとなく大きく分けるとこの3つが個人的には見所だったかなと思います。

 

まず1つ目のシングルクラウンフォークに関しては昨年同様にブランドン・セメナックがシングルクラウンフォークを導入。

 

プラクティスでテールウィップやダウンサイドテールウィップを練習していたので昨年同様にハンドルを回すトリックを織り交ぜたランが想像できました。

 

ところがセメナックの1本目ではバースピンとテールウィップのドロップだけに留まり、後はワンフットインバートとフラットスピンナックナックで締めて終了。

 

ダウンサイドテールウィップはプラクティスで失敗していたので1本目ではやらずに、もしかしたら2本目でバックフリップテールウィップと共に追加してやったかもしれませんね。

 

残念だったのはバースピンドロップの後に途中で一瞬映りが悪くなりキャム・マッコールが実況解説で言っていたステップアップでやったであろう、スタイリッシュテーブルが見たかった。

 

それに対して同じくシングルクラウンを導入したかつてのチームメイトのブレッド・リーダーはドロップでのテールウィップをしっかりとメイクし、その他にフラットドロップでのバックフリップキャンキャン、360ドロップ、オポ360ドロップとかなり難易度の高いトリックを良い流れで決めてきました。

 

あの高さでのきっかけのないフラットドロップでのオフアクシスバックフリップキャンキャンは個人的にシビレました。もはや彼のシグネチャームーブですね。怪我からの復帰戦でランページで勝つなんて信じられん。

 

もう1人のシングルクラウンライダーだったディラン・スタークはシングルクラウンを活かしたバースピンやテールウィップ系のトリックは結果的には出さなかったものの、本番でいきなり見せたレールでのクランクグラインドからのドロップには度肝を抜かれましたね。

 

彼のディガークルー達は隠していたレールを本番前に急遽設置した様です。練習なしの1発勝負ですよ。イカれてますよね。

BMXの流れをMTBに持ってきたディランは最高にクールでした。

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次のポイント(2)の転倒者ゼロに関して。これも重要で過去のランページでは転倒者が何人も出て度々コンテストが中断。

 

重篤な怪我を負うライダーもいたりして見ていて辛かった。けれど今年はみんなクリーンなランをして誰もクラッシュしませんでしたね。

 

これって年々各ライダーのレベルが上がっている証拠でもあって、特に360ドロップなんかは合わせるのが難しい事から過去のランページでは転倒者続出の高難易度トリックでした。

それが今年はみんなビタビタに合わせてきてクリーンなランばかりでした。

 

それと1本目のランと言う事で余力を残して走ったライダーが多かった事もその要因なのかもしれません。

 

でも逆を言えば1本目は余力を残してランをする事しか出来なかったとも言い換える事が出来て、1本目からイケイケのフルアタックをした優勝のリーダーと2位のゴジエックはリスペクトに値し納得の順位だったのだと個人的に思います。

 

確かにセメナックはもっと他のトリックをやっていたら優勝出来たかもしれませんが、彼はそこまでは攻めなかった。

 

ちなみにセメナックは会場入りしたのが他のライダー達よりも数日遅かった様で今回のランページへの調整が上手くいかなかったと想像します。

 

彼はランページの直前、アメリカのラリーシリーズ最終戦でナショナルチャンピオンを獲得したばかり。

 

つい最近までラリーシリーズの最前線で戦っていたので、頭の中を車からMTBにスイッチするのは大変だったのだと思います。

 

なんとなく表情を見ていたら3位でも十分満足していた様に思いますしね。

 

最後に2位になったゴジエックのラン。あれはハンパなかった。360ドロップからの立て続けに行ったキャニオンギャップでのバックフリップ。その後のバックフリップスーサイドノーハンダーも決まっていたし、何よりスタートからのスピードが速く勢いがあった。

 

スタートからゴールまでの流れが素晴らしく、なおかつランページらしいデカいランは納得の得点でした。

 

いやもっと高くても良かったんじゃないかと思えるほどでしたよね。その辺はPINKBikeのコメント欄も荒れていました。

 

まあジャッジに関しては毎回不満が出て問題になっていますが、僕個人的にはランページ出場経験のあるジョシュ・ベンダー、ランディ・スパングラー、カイル・ジェイムソン、グレッグ・ワッツ、そしてかつてのフリーライドキングと呼ばれたダレン・ベラクロスがジャッジであれば文句はありません。

 

彼らは過去のトップライダーでコンペティターであり、各セクションの難しさ、その状況でのトリックの難しさなど一般人には分からない領域まで理解していて、ライダーの気持ちになってジャッジができます。

 

ジャッジ方法に関しては賛否両論あって、やれスノーボード方式にしろとか、やれフィギュアスケート方式にすべきだとか色々ありますが、今の方式でいいじゃんて個人的に思うのですよ。

参加ライダー達は皆彼らをリスペクトしているし文句は無いと思うんです。

 

そもそもライダーの立場からすればリザルトは大して気にしてなくて、自分の納得したランがしたい。自分のベストを出したい。他のライダーがイケてるランをすれば素直に褒め称えたい。

 

意外にもみんなそんな気持ちなんです。

他人との戦いよりも自分との戦いなんですよね。

だからスコアとかじゃなくてその時やれる自分の納得したランが出来ればハッピーなんです。

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この話の流れでポイント(3)に関して言うと、それだけに今回は2本目がキャンセルになって観客や視聴者は満足出来なかったかもしれないけど、ライダー達は十分にやり切った感があったと思います。

 

でもただ1人納得出来なかったライダーがいたとすれば、それはタイラー・マッコールだったでしょう。

 

彼は唯一スタートからゴールまで辿り着けなかったライダーでした。1本目のランでバックフリップドロップのランディングの時にペダルをスリップしてバランスを崩してその直後のジーアサートンドロップを飛ぶ事が出来なかったんです。

 

だから2本目に気合を入れていたのにキャンセルになった事はかなりフラストレーションが溜まっていた様でSNSに正直な気持ちをぶつけていました。

 

今回のランページはESPNが放送権を得てアメリカ全土でライブ中継をしていたのですが、それが大きな問題になりました。

 

2本目に入る前に30分〜40分のコマーシャルが入る事になっていてすぐにスタート出来なかったみたいですね。

 

テレビ放送なので当然スポンサーの広告を流す必要があったし、レポーターによる解説やコンピューターグラフィックでの凝った走行プレビューなどの演出も必要だったのでしょう。

 

今回は風が強くなる天気予報が事前に出ていたので30分繰り上げて競技がスタートされましたが、コマーシャルが終わった2本目に入る頃には強風が吹き付け、2本目はキャンセルになってしまったのです。

 

各ライダー1人1人のスタートする間隔も長かったので進行がのんびりに感じましたが、それはテレビ放送のために事前にタイムスケジュールが組まれていた事が理由だった様です。

 

その事情を知ったタイラーが不満を持ったと言う事ですね。そりゃそうですよ。だってライダー達は自分達のために命を張って走っているんですから。

 

特にタイラーはここ数年間ランページに焦点を絞ってトレーニングを積んでいましたからね。テレビやPCの前の視聴者のためにではなく、自分や自分の大切な人達のために走っているんですから。

 

オリンピックもそうですが、特にアクションスポーツが商業ビジネスに巻き込まれると一気につまらなくなる、と言われています。

 

テレビ放送されてメジャーになる事でより人気が出てマーケットが拡大し業界が潤う。それはとても良い事だけど悪い面も多い。

 

これは本当に難しい議題ですが、文化やスタイルが強調されたジャンルのスポーツはこれに当てはまる事が多いと思います。

RedBullランページもその方向へ引き込まれていく事に今後心配でなりません。

 

今回もランページの興奮は別格でした。年に1度のビッグイベント。現地に行きたい。出られないとしてもディガーとして参加したい。

 

今回もし天候や怪我で遅延したとしても、ふじてんに出勤しないで予定していたトレイルビルダー養成講座の開始時間を遅らせようとさえしていた事をここで白状します笑

 

そしてプラクティスで胸椎を骨折して本戦に出場出来なかったカイル・ストレイトは無事に手術を終えて復帰に向けて準備をしているとの事なので良かったです。

 

もう1人、初参加ROCKYMOUNTAINライダーであるアレックス・ボロコフもプラクティスでクラッシュし本戦に出れなかった事が悔やまれますね。

 

各ライダーにフューチャーすると話が止まらなくなるので今回はこの辺で。

 

今から来年が楽しみでなりません。

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2022/08/20

2022 REDBULL JOYRIDEレポート

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Covid19の影響により3年振りの開催となったCRANKWORXのスロープスタイル競技であるREDBULL JOYRIDE

自分も3年振りにこの場所に戻ってきました。第1回目から生で見ている自分としては、再びこの場所に戻って来れて幸せです。

ちなみにCRANKWORXのスロープスタイルは2004年に始まって今年で18回目となります。そしてREDBULLがスポンサーになりREDBULL JOYRIDEと言う名前になってその盛り上がりに加速を掛けてから今年で10年目。年々観客の数を増やし(今年は37000人の観客数)世界中からファンやライダーが訪れ、今や世界ナンバーワンのMTBイベントになっています。

 

さて今年はどんな内容だったかと言うと、今年も激アツでした。現在CRANKWORXワールドツアーで7連勝中だったエミル・ジョハンソンがその記録を8連勝目に伸ばし圧倒的なランで見事優勝を飾りました。

 

スタートドロップからのハーフキャブバースピン、連続ジャンプでの360オポダブルテールウィップ、360テールウィップワイパー、ヒップでの360バースピンアンターンダウン、スフィアでのナックナック、ボナーログでのダブルダウンサイドテールウィップ、クォーターセクションでの540アンターンダウン、最終セクションでの360トリプルバースピンと完璧のランでした。

 

この見事なランの裏にはビックリする事実があって直後のインタビューでも言及していたのですが、彼はちょうど1ヶ月前にバイクパークでクラッシュし、右手中手骨第三指を骨折しプレートを入れる手術した直後のコンテストだったと言う事です。

 

受傷後わずか1ヶ月でリハビリして優勝してしまうなんて信じられないと言うかとんでもない肉体と精神力ですよね。

大会当日の1週間前はハンドルをまともに握れなかったそうです。

 

REDBULL JOYRIDEの直前にBC州で2つの大きなスロープスタイルコンテストがあってその2戦とも欠場していたのはこんな理由があったんですね。

 

2位のティム・ブリンガーは2019年のルーキーオブザイヤーを獲得している近年登り調子でイケイケなライダー。ステップダウンでのダブルバックフリップ、ダブルでのトリプルテールウィップバックフリップなど完璧ランでした。

 

3位のトーマス・レモインが個人的にも観衆的にも間違いなく今回のハイライトでした。彼はKING OF CRANKWORXにも数回なった事のある才能あるライダーで数日前のSPEED&STYLEでもゴールドメダルを獲得しています。プロマウンテンバイクライダーの中でもズバ抜けた才能を持ちバイクコントロールは一級品。ラッパーと言うミュージシャンの一面も持つのですが、そのレモインのランが最高に熱かったのです。

 

スタートでのマニュアルからのタックノーハンダードロップ、連続ジャンプセクションでのダブルバックフリップ、ダブルバースピンタックノーハンダー、などスタイルバッチバチのトリックを連発。

 

そしてそして、最終セクションで誰もが度肝を抜かれるジャンプをしたのです。彼はなんとキッカーからプラットフォームに飛び乗らずに、ランディングまで一気に飛び越すと言うとんでもない荒技をメイクしてしまいました。

これにはその場にいた誰しもが、LIVE配信を見ていた世界中のファン達が、解説をしていたキャム・マッコールも叫ばずにはいられなかった瞬間でした。

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実はこの最終セクションでの一気飛びには逸話があり、それは2004年にまで遡ります。

フリーライドマニアの間で度々話題となる、ポール・バサゴイティアがキャムジンクから借りたハードテールバイクで、優勝してしまったあの伝説の第1回大会での事。

 

ティモ・プリッツェルと言うドイツ人ライダーで当時のDVDに出演しまくりのイケイケだった伝説のフリーライダーが同じくラストのセクションで今回のレモインと全く同じ事を行っていたのです。そのイカれた飛びっぷりは世界中のフリーライドファン達から大絶賛され、多くのリスペクトを集めました。

 

今回のレモインの飛びは僕の頭の中で当時の映像が完全にフラッシュバックされました。

僕だけでなく当時を知る30代、40代の世界中のフリーライダー達の胸を強烈に熱くさせたに違いありません。

 

当時のティモは惜しくもクラッシュしメイクこそなりませんでしたが、今回レモインはそれを見事メイクしてしまったのです。しかも当時よりも数段デカいセクションで、さらに当日の朝の練習時にクラッシュしたにも関わらずですよ。

それを本番で再びチャレンジし、キッチリメイクするなんてマジでSICKです。転倒した練習ではオーバーシュート気味にランディングして耐えきれずクラッシュしましたが、本番では踏切の強さを調整して2本目のランでは完璧なビタ着をメイク。

それは正にREDBULLランページ級のSENDでした。

彼はスロープスタイラーだけど今年ランページ出た方がいいな笑

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トップ3のランはもちろん素晴らしかったのですが、他のライダーのランも素晴らしいものばかりでした。

個人的には12位のデイウィッド・ゴズィエックがイケていた。

不運にも1本目ではパンク、2本目は最終セクションでオポテールウィップを失敗し、ゴールならずでポイントは低かったものの、ハーフキャブバースピン、ツイスタータックノーハンダー、スフィアでのドボガンとバースピンアウト、360インディなどなどスタイルとスキルの分厚さを見せ付けてくれました。

彼は少し前に開催されたXGAMES BMXダートジャンプのゴールドメダリストです。

 

今やBMX出身やBMXMTBの両方を楽しむライダーが海外では増えています。今回2位になったティム・ブリンガーもBMX出身だし、最近までスロープスタイルに出ていたアメリカの英雄ライアン・ナイキスト、そしてイギリスのクリス・カイルもMTBに乗りまくってますね。

それこそ日本の中村輪夢君がMTBに乗ったら面白い事になりそうですよね。

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今回のコースに関してマニアックな解説をすると、今年はREDBULL JOYRIDE10年目となりこれまでと全く別物のコース設定になりました。

 

今年からはJOYRIDE代表のパディ・ケイに代わりジャスティン・ワイパーが総合プロデュースを担当する様になったんですね。

ジャスティンと言えば知る人ぞ知る元BLACKMARKETのライダーでそのスキルは折り紙付き。これまでJOYRIDEでパディの右腕として働いていて、その実力が買われ今回の総合プロデューサーに就任しました。

 

まぁ僕としてはジャスティンと言えばカトマンドゥ(ウィスラービレッジ内のケンタッキーの隣にかつてあったバイクショップ の名前)の店員でエアードーム(かつてウィスラーにあったインドアバイクパーク)受付のあんちゃんのイメージが強いですけど笑

 

そのジャスティンは今年ブランドン・セメナックと一緒にセメナックのREALMと言うビデオプロジェクトに参加していたので、気が付いた人もいるかもしれません。

そのREALMからインスパイアされたのが今回のスフィアと呼ばれる半球体状のセクションなんですね。

スロープスタイルのプラクティスの時にしれっとセメナックも試走していて、それに気が付いたファン達は声援を送っていました。

 

そのジャスティンが手掛けた今回のコースは、僕個人の視点からすると少し物足りないものだったと思わざる負えません。

その理由はいくつかあって、まず1つはセクションが少し小振りだった事。スタートのドロップやラストのドロップは明らかに例年よりも高さが低いものでした。ラストセクションはウェイルテールではなくフラットだったがために速度が乗らず、各ライダー達は難易度の高いトリックが出せませんでした。

 

途中の連続ジャンプも距離と間隔が狭く、オーバーシュートしたライダーが多かったですね。オーバーシュートすると忙しくなり次のジャンプに繋げにくくなってしまうので、2つ目のトリックが決まりにくくなりどうしてもシンプル目なトリックになってしまうんです。

 

実際にほとんどのライダーが滞空時間の少ないこのジャンプではオーバーシュートしてしまい本来の大技を出し切れていませんでした。ニコライ・ロガーキンは4回転回す1440やキャッシュロールテールウィップなどの滞空時間を要する大技を出せずじまいに終わってしまいました。

今回のコースでは、その少ない滞空時間と忙しい環境の中で複雑なトリックをメイクする必要があるので、ある意味かなりテクニカルになってしまいMTBスロープスタイル本来のデカさと言う醍醐味が失われてしまった事は個人的には少し寂しかったですね。

ウィスラーはデカい!って言うのが選手達の間で話されている1つのキーワードだったですから。

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ウィスラーバイクパークのボーンヤードと呼ばれるスロープスタイルのコースがある斜面は急峻でいて、その上にチェアリフトが通っていると言うスロープスタイルコースを造る上ではかなりビルダー泣かせの制約があるので、REALMのスフィアを造るためのスペースを確保するために他のセクションの配置や大きさがそのしわ寄せを受けてしまった様に感じました。

 

MTBらしいデカさが売りであったウィスラーのスロープスタイルコースは今や同じ州にあるシルバースターやビッグホワイトのスロープスタイルコースよりも小振りになってしまって少し寂しさを感じてしまいました。

 

かなりマニアックな視点ですが、こんな視点から見ても楽しめた2022年のREDBULL JOYRIDEでした。

 

今までは当たり前の事の様に毎年クランクワークスのスロープスタイルを現地で観戦していた事がその機会をCovid19によって奪われ、今年再びウィスラーの地に帰って来れた事はプロMTBライダーの端くれとして最高に幸せな瞬間でしたね。

 

また来年も現地で観戦しレポートしたいと思います。

これは限りなく100%不可能な事ですが、もしも自分の息子がこの舞台に立ってくれたらその次の日に死んでもいいとさえ思います笑

それではまた。

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2021/10/18

2021 Redbull Rampage

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先日今年のREDBULLランページが終わりましたね。

 

去年はコロナの影響で開催されませんでしたが今年は2年ぶりの開催となりました。

 

イベント前から毎日ソワソワして本番を待ち侘びていたので当然夜中の2時からREDBULL TVの前に張り付いていましたよ。

 

今年は本番前のトレーニングで有力選手達が次々にクラッシュし戦線離脱しました。

 

過去に優勝経験のあるAndreu Lacondguy、X GAMEフィルムコンテストでシルバーメダルを獲得したBrage Vestavik、過去にポディウムにも立っているRockymountainのCarson Storch。

 

彼らはプラクティス中にビッグドロップのランディングで失敗し骨折をしてしまい出場する事ができませんでした。

 

今年の見所はやはりBrandon Semenukでしょう。出場選手の中で唯一シングルクラウンのフォークを導入し、誰もをワクワクさせました。

 

結果的にはみんなが予想したバースピン、テールウィップを織り交ぜた見事過ぎるランで2021年のランページを制すことになり4度目の優勝を手にしました。

 

個人的にはバックフリップテールウィップがヤバかったと思います。あのデカさのジャンプでビッグバイクでのバックフリップテールウィップ。

 

数年前のウィスラーのRedbull JOYRIDEで勝てなかった時のラストキャビンからステップダウンでのバックフリップテールウィップ失敗による骨折が頭をよぎりましたが、キャッチの時にペダルを少し踏み外しましたがきっちりメイクしていましたね。

 

1本目のランでフラットスピンナックナックでオーバーローテーションしましたが、あそこはトランスファー気味であのデカさだから完全にブラインドなので、トランスファーしながらのフリップ系のコンボトリックは超絶難しいのでしょう。

 

2本目はフラットスピンだけにしておいて正解でしたね。何気に巨大シャークフィンからのインバートトボガンのスタイルが個人的にツボりました。

 

そしてkurt Sorgeの2位は泣きそうなくらい嬉しかった。

 

僕が以前ニュージーランドでスロープスタイルに出場した時に仲良くしてもらって、その後ウィスラーでも再開したTEVAグローバルチームの元チームメイト。

 

過去に3度もランページで優勝しているだけあって、柔らかいこなしの安定した見事なランでした。ストレッチスーパーマン、これでもかというくらいの連続バックフリップとバックフリップナックナック、スーサイドノーハンダー、ソーギーのスタイルが完全に出ていましたね。

 

個人的には4位のCam Zinkが熱かった。彼は本番前の練習でバックフリップドロップで転倒し肺を損傷。

 

それでも強行出場してZinkらしいビッグドロップでの360とフラットドロップバックフリップにはシビれました。彼のランページの歴史を見た様でしたね。

 

ベストトリックに選ばれたTom Van Steenbergenのビッグドロップでのフロントフリップも強烈にカッコ良かった。

 

その直後のバックフリップでのクラッシュで病院に搬送された彼は、骨盤の両寛骨臼、大腿骨頭、腰椎骨折と交通事故でもあまり聞いた事がない様な骨折をして緊急手術となってしまいました。

 

彼はウィスラーのAIR DOMEとバンクーバーのAIR REC CENTERというインドアパークで一緒になった事が何度もあるのですが、その時からキレが半端ではなかった。

 

また再びライド出来る様になって欲しいと切に願っています。

 

ちなみにジャッジに関しては賛否両論あると思います。
現地のジャッジエリアからしか見えない細かい要素があって、一般視聴者が見ているPCのスクリーンからは見えない隠れた要因がたくさんあったりするんですね。

 

スタイリッシュなトリックを決めたJaxxson RidleやTommy Gの点数が低くて首を傾げた人も多かったと思いますが、そこは何も言えません。

 

ジャッジ陣は過去にランページに出場経験のあるスペシャリスト達。ライダーの気持ちにも観客の気持ちにもなれるし、ジャッジの立場として正当な評価をした事。

 

35% - line difficulty 

35% - air and amplitude

20% - fluidity 

10% - Tricks and style

 

これがランページの採点基準。トリックの配点は意外にも低いのです。

ラインのエグさ、エアーのデカさ、この辺の要素が大きいんですね〜。

 

なのでトリックが決まっていて見た目でカッコ良かったライダーは思いの外点数が低かったりするのです。

 

個人的にもJaxson Ridleのワンハンドスーパーマンシートグラブやワンハンドノーフットキャンキャンなどのフリースタイルモトクロススタイルはかなりスタイルあって良かったし、Tommy Gのレギュラーからオポの連続360ドロップや360ワンフットユーロテーブルなどのスロープスタイルさながらのランもイケていたので得点を見た直後はえっ!?っと思ってしまいましたね。

 

Redbullランページで得点を出すためには、エグいラインとデカいエアー、流れ、そして最後に多彩なトリックと言う全ての要素が要求されるという事ですね。これこそがビッグマウンテンフリーライドコンテストであり、世界中のプロフリーライダー達の目標なんだと思います。

 

ちなみに今回Semenukがシングルクラウンでの出場でしたが、来年はスロープスタイル系のTommy GやZymon Gozziekなども確実にシングルクラウンフォークを導入してくるでしょう。

 

そこに怪我で出場できなかったBrett Rheederも出場したらと考えると、すでに今から楽しみでなりません。

 

とまあまだまだ書きたい事は沢山ありますが書ききれないのでこの辺で。

 

 

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2020/09/29

2021年 ROCKYMOUNTAIN ALTITUDE

2021 年モデルのROCKYMOUNTAIN ALTITUDEが遂に組み上がりました。先日国内での注文が始まり、イタリアのEWSではJesseがチャンピオンになったバイクです。僕も国内サポートライダーとして一足先に供給していただきました。

今まで乗っていたSLAYERよりもストロークダウンしてはいますが、前作ALTITUDEからジオメトリーが変更され、さらにロングリーチになった事でSLAYER よりも安定性が向上しています。リヤサスペンションも最新のFOX  FLOAT X2になり、リンクの味付けもよりプログレッシブに変更され、160㎜ストロークと言う登って下れるおいしいストローク量なのに底無しの感覚。

最初乗った印象はリアルレーシングバイクと言った印象。速度を上げてもロングリーチと64°のヘッドアングル、37mmオフセットのFOX38フォーク、そしてランプアップしたリヤサスペンションのリンクの味付けにより安定性が高いのなんの。

根っこや段差でもトトトンと進みます。それに加えてものすごく軽快。リヤバックもカーボンなのでカーボン特有のカッチリ感がありターン時に後輪のヨレを感じません。

これはゲンノジのゲンさんが良く言うんですがトーションが高いってやつで、ねじれに対してかなりしっかりしています。ねじれないのでタイヤのキャラクターも噛みやすい。今回はリヤタイヤにMAXXIS AGGRESSORを入れましたがこれまた良い。速度域をどんどん上げれるのでレースではタイムが出そう。

チェーンステーの長さを2パターンチョイス出来るので僕は短い方をチョイスしました。後輪荷重が掛けやすくなるのでジャンプも飛びやすいですね。ランディングも安定しているのでビッグジャンプやビッグドロップを飛びたくなります。ウィスラーバイクパークのダートマーチャント辺りを流したいですね〜。

国内ではSサイズが27.5インチ、M、Lサイズは29インチの展開です。このALTITUDE1台あれば、里山トレイルやフォレストバイクなどの自走フィールド、そしてゲレンデDHパークのふじてん、富士見パノラマ、ウィスラーバイクパークまでと、どこでも高次元で楽しめますね。

ROCKYMOUNTAINがまたとんでもないバイクを作っちゃいましたよ。

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フレーム単体では少し派手かなと思ったけど、組み上がれば派手過ぎずむしろシックにさえ見えます。たたずまいのシルエットが強烈にカッコいいと思います。

 

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ヘッドバッジが新しく分厚くなりました。

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チェーンステーのBB上にはマッドガードを装備。

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ドロップエンドはチェーンステー長を2パターンで可変可能です。

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ハンドルバーは安定と信頼のRENTHAL。35径ですがとても軽量で見た目以上にしなやかなハンドルです。

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サドルはSDG BELAIR3.0の限定カラーLUXをチョイス。名作BELRIIAの最新バージョンです。上りと下りのバランスを両立させた秀逸なシェイプ。

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FOX純正のマッドガードはアーチの下にピッタリと納まりともてスマートです。

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FOX38は他に類を見ない程のスムースさを誇ります。当たりが優しい秘密は大径化されたアウターケースとスタンチョンによる剛性アップや、ポジティブとネガティブスプリングのバランスの最適化などでしょう。その上ダンパーがしっかりと機能しているので当たりが優しく感じます。このフォークを1度使うと他に戻れません。決して大袈裟ではなく、それくらいライディングが楽しくなります。

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FLOAT X2もニューバージョン。全体の形状が少し見直され、ハイスピードリバウンドダイヤルがボトム付近に離れて付き、リザーバーに付いている赤のダイヤルはロースピードリバウンドのみに。コンプレッションはロースピード、ハイスピード共に青いダイヤルに納まります。個人的な感覚では前モデルよりもミッドストロークサポートが強くなり安定したダンピング性能でフルボトム知らずになりました。

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SLAYERで旧FLOAT X2と38フォークを使っていた時は38の当たりがあまりに優しいので、リヤからの突き上げを感じてリヤが負けている感覚でしたが、今回は前後ともに2021年モデルになった事で完全に前後バランスが取れました。

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ハブはONYXのSHIMANOマイクロスプライン対応新型ハブ。構造が少し変わったとの事ですが回転性能や剛性感はさすがONYXと言った感じでとてつもなく良く回転します。シングルトラック内の斜度の緩い場所での減速感が薄くなります。ゼロノッチなのでコーナーの立ち上がりでのペダリングや低速でのラチェッティングの時の掛かりが最高です。

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リムはSTANS FLOW EX3。FLOW MK3よりもやや重くはなりましたが、その分強くなっています。僕はリムをよく壊す人なので今回は強さを優先しました。とは言っても十分軽量ですが。ワールドカップDHやEWSでも使われているリムですね。

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フロントには鉄板とも言える超安定のMINION DHF。転がりの軽さとグリップ力の両立。フロントは絶対に滑らせたくないですよね。

 

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リヤはMAXXIS AGGRESSOR。転がりが軽いにも関わらず、大きなサイドノブのおかげでコーナリンググリップが高いです。サイドノブがしっかりあってコシがあるので路面に良く食い付きます。サイドノブと2列目のノブの間が少し開いているので、加重を掛けてサイドノブがブレイクする時にタイヤの流れだしが掴みやすいです。そしてセンターはノブが低い割にブレーキングも十分効きます。EWSでもリヤタイヤに装着するライダーが増えました。

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バッシュガードは77DESIGEZ。さり気なく存在し強力な威力を発揮します。小さな存在でいて大きな安心ですね。

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ブレーキは信頼のMAGURA。ここ数年、ふじてんでも多く見る様になりました。MAGURAの特徴はモジュレーション性能が高く非常にコントローラブルな事。決してカックンと効き過ぎる事はなく、意識と連動させて奥まで握り込めばガツンと効きます。低、中、高速域どこでも期待通りの効きを提供してくれます。

 

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グリップとペダルのコンタクトポイントにはCHROMAG SQUREWAVEをチョイス。グリップは太さがちょうど良く、手の小さい僕の手でも握りやすいですね。小さいブロック状のヒダのおかげで滑りにくいです。ペダルはウィスラー在住のレジェンドライダー、クリス・コバリックのシグネイチャーモデルのDAGGA。

縦にも横にも広めですが、邪魔に感じる事はありません。Qファクターが広いのでターン時に加重がしっかりと掛かりターン動作においても非常に調子が良い。ピンが高めなのでペダルに確実に食い付き、バイクとの一体感が凄いですね。ピンが高いと踏み外した時に心配ですが、ピンが高いので鬼の様にグリップし、逆に踏み外した事は一度もありません。強いて言えば、インバートやウィップなどのエアートリックの時に食い過ぎて技の入りを妨げる事があるくらいでしょうか。ダートジャンプ以外の用途としては、このペダルは最強だと思います。

 

 

 

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2020/08/04

2021 FOX 38FLOATの衝撃

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ようやく梅雨明けしたという事で慌ただしいコース整備とクリニックの合間にやっと新型フォークのテストライドが出来ました。FOXの新型フォークである38FLOAT。FOXに新しいラインナップに加わったエンデューロレース向けモデル。久しぶりの衝撃でした。

数年前に初めてサポートしていただいて使った36FLOATが最初の衝撃。なんなんだこれ反則じゃん。という感覚。ダンピングのきめ細かい質の良さ、剛性感、摺動抵抗の少なさによるスムース感。あの時も感動しました。けど、今回の38の感動と衝撃はそれ以上でした。

何が凄いって、まず感じた事は剛性の高さ。走行中にフォークの前後方向への撓みが感じられないのでとにかく良く入る。EVOLの機構がさらに進化したので今まで以上にスムースになっていて、僅かな段差やギャップの衝撃をとにかく拾いまくるんです。わざとラインを外して連続した根っこや溶岩帯に突っ込んでも手への衝撃が無い。衝撃が無いって又オーバーな!と思うでしょうがホントなんです。とにかく手への当たりが柔らかく優しいんです。

最初は38になった事で剛性が上がりスパルタンな乗り味を予想していましたが真逆。剛性が高くなった事を逆手に取ってかEVOLスプリングを進化させ入力し易くなった事で逆にマイルドに。そしてさらにGRIP2ダンパーをも進化させ初期、中間域、ボトム付近までを見事にコントロールしているので不意に入り込む事はなくウルトラスムースでいてかつ踏ん張るという逆説的な要素を見事に備えているんです。こりゃ驚きましたよ。ハードブレーキングやバームでのGの掛かるハイスピードコーナリングも物ともしません。40並みの剛性感、もしくは全長が短い分40以上かも。

新しく38に交換した事でフロントがかなりカッチリしたのですが、僕のロッキーマウンテンスレイヤーのフレーム剛性もかなり高いので逆にバランスが取れました。最近のエンデューロバイクはフレーム剛性が高いのでバランスが取れるモデルも多いはず。今思えばこれまでの36は華奢だったな〜とさえ感じますね。

また路面の設置感が凄いです。オフキャンバーや根っこセクションでフロントが滑る気がしません。路面の凸凹をスルスルっと簡単に通り抜けてくれるので進んで行く時の減速感がないのにも驚きました。この感覚は29インチホイールに乗っている時に似ていて27.5インチホイールでも29と同じ様に減速感がなくグングン進んで行くんです。これってレースではかなりのアドバンテージになると思うんですね。タイム出ますよこれは。

僕の様なレーサーではない人にもお勧めで、ライド中に気持ちにかなりのマージンが出来るのでライン選びが楽しくなります。あえて厳しいラインに突っ込んでみると言うチョイスが生まれ、走破した時の達成感や爽快感はマウンテンバイクの面白さを再確認させてくれます。初めてチャレンジするビッグジャンプやドロップでもこの38ならチャレンジを後押しメイクへと導いてくれますね。

毎年毎年FOXの進化が凄いと感じていましたが、今回の進化はケタ違いでした。これからフロントフォークの購入を検討している方は参考にしてみてください。実際に押してみたい方はふじてんで僕に声を掛けてくださいね。押したら買っちゃいます多分。

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グラフィックが変わりマットからグロスへ塗装も変わりました。

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楕円形のステアリングコラム。縦方向へのしなりを減少させている。力が掛かる所は厚く、掛からない所は薄く。これもFOXの技術力ですね。

 

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エアーブリーダーが追加されフォーク内圧を大気圧と均等化するシステム。ロワーレッグはストロークする度に僅かながら空気を吸い込みます。ロワーレッグに空気が溜まるとスモールバンプの応答性が低下し手にコツコツくる様になりますが、そんな時に簡単にエアを抜いて大気圧に戻す事が出来るんです。標高の高いスタート地点なんかでプシュッと抜けばいつでもベストな状態で走る事が出来ます。

まあここまでは40にもあった機能なんですが、それに加えてこのブリーダーはシールやブッシュに対してオイルを潤滑する仕組みが加わりました。大気圧に戻してさらに潤滑できるなんて凄くないです!?そして見えにくいのですが、ロワーレッグチャネルと呼ばれる空気の通り道はリブの役割を果たし剛性の向上に寄与しています。ん〜、抜かりなし。

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新型アーチ。見た目は好みが分かれると思いますが、実物はマッシブでかなりカッコ良いです。バイクに装着するとまたさらにかっこいいですね。この形状がFOXが導き出した軽量と高剛性を兼ね備えた答えの様ですね。FOX純正フェンダーも発売されピッタリと装着できてカッコ良さげです。既製品のフェンダーを取り付けると、タイラップで締めるためせっかくのグロスにほんのり傷が入ります。なので純正品がオススメ!

 

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フローティングアクスル。フローティングスリーブをハブの幅にピタリと合わせ締め込む事ができます。何かで見ましたがハブ幅ってメーカーによって数ミリ単位で誤差があるみたいでこの方式を取らないと微妙なズレが生じてしまう様です。FOXはフローティングアクスルにより完璧な位置合わせが可能になり狂いがないのでストロークを妨げません。ただ取り付ける手順を間違えると意味を無さなくなるので、行きつけのプロショップから取り付け手順の説明をしてもらいましょう。マニュアル読んでもわからない人は多いと思います。そんな時の頼りになるプロショップですよね。

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GRIP2のハイスピードコンプがVVCバルブに進化。全6ノッチで変化の違いが分かりやすく調整しやすくなりました。

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