Rapsody Slopestyleレポート
スロープスタイル当日から日が経ってしまいましたが、例年通り現地で観戦していたのでレポートをアップしたいと思います。
なんて言うか、今年は本当にワクワクしないスロープスタイルでしたね。こんなにも楽しみではなかったウィスラーのスロープスタイルは初めてでした。 お客さんが帰国した当日で多少疲れが溜まっていたのもあるかもしれませんが、足取りが重い。いつもならどんなに疲れていてもワクワクしながら観戦エリアに向かいますが、今年は違いました。
改めて考えてみると、その理由は明白です。
Emil Johanssonが出場しなかったこと。優勝者の予測がついていたこと。Red Bullが冠スポンサーから手を引いたこと。FMB World Tourの最終戦ではなくなったこと。コースが短くコンパクトになったこと。
これらの理由でワクワクしなかったんです。
Emil Johanssonの欠場は、昨年のRed Bull Rampageでの怪我の影響が現在も続き、ライディングすら再開できない深刻な状況であるため。MTBライディングにおいて最も重要とされる腸腰筋の断裂、そして再手術の失敗。それにより選手生命すら危ぶまれています。
このニュースを聞いた時は、Adolf Silvaが脊髄損傷で下半身不随になった事実を知った時と同じくらいの衝撃を受けました。 Emil Johanssonのいないスロープスタイルシーンほどつまらないものはありません。だって圧倒的なスキルを持つDawid Godziekの独走なんて、簡単に予想できてしまいますから。
今年大きな話題となったことの一つですが、Red BullがウィスラーのCrankworxスロープスタイルの冠スポンサーを降りたこと。 理由は9月にウィスラーでDH W杯が開催されることや、ノースバンクーバーでRed Bull Hardlineが開催されることに関連していて、10数年続いた「Red Bull Joyride」ではなくなってしまったのです。
今年のコースに関しては、スタート地点が下部になって距離が短くなったこと、ジャンプが小さくなったこと、レイアウトがシンプルすぎること。これらにもがっかりしました。ウィメンズも同じコースを走るため難易度を上げにくいのは理解できますが、寂しい規模感でしたね。多分ウィスラーを走り込んでいる上級者であれば、みんな飛べてしまうのではないでしょうか。
例年であればウィスラーでのスロープスタイルが最終戦となり、その後Red Bull Rampageでシーズンを締めくくるという流れでしたが、今年はウィスラーの後にSilverStarが入り、最終戦には新しくラウンドに加わったMont-Sainte-Anneが来るというスケジュール。
ダイヤモンドイベントではあるものの、Red Bullが冠から外れ、シーズン途中の1ラウンドに成り下がってしまったことが盛り上がりに欠けた要因ではないかと思います。
ただ意外だったのは、観客の数が例年と変わらず多かったこと。てっきり観客数も減るのだろうと予想していましたが、コースサイドは観客でびっしり埋まっていました。
やはりここはCrankworx発祥の地、ウィスラー。毎年世界中からMTBファンが集まってきますね。それに関しては安心しました。様々なところで「Crankworxはマンネリ化して盛り下がっている」「世界的に見ても開催地が減っている」「自転車業界自体が商売的に厳しい」などネガティブな要素がたくさんあったので心配していましたが、マウンテンバイカーたちは相変わらずバイクパークや周辺トレイルを走りまくっている。その光景が変わらないことには胸を撫で下ろしました。
肝心のコンテスト内容に関しては、予想通りDawid Godziekの優勝。ツイスター(軸ズレ1080)からタックノーハンダー、キャッシュロールテールウィップなどの大技コンボ、ダブルやトリプルのコンボトリックにオポジットトリックを織り交ぜ、すべてのランが完璧でした。
2位に入ったルーキーのDane Folppも良いランでしたね。フロントフリップ・タックノーハンダー、バックフリップ・テールウィップ・バースピン、バックフリップ・バースピン・キャンキャンなどのコンボトリックにダブルバックフリップ・キャンキャンという大技も織り交ぜて2位に食い込みました。19才であのラン。日本人は到底敵いません。オージーのスロープスタイラーは珍しいので今後に注目です。
3位に入ったTim Bringerは、今年はMasters of Dirtなどのジャンプショーに注力していたようで前半戦は欠場もありましたが、ついにウィスラーに現れました。完璧なランではなくいつもの勢いがないようにも見えましたが、トリプルコンボのオンパレードで見事ポディウムを飾りました。
今回残念だったのはミスタースロープスタイルことNicolai Rogatkin。彼は1本目に低いスコアを叩き出し2本目に賭けたものの、7位と得点を伸ばせませんでした。彼の勢いのあるフルアタックは誰よりも会場を沸かせ、繰り出したトリックもキャッシュロール・テールウィップやツイスターなどの大技を見事にメイクしたにもかかわらずのロースコア。これには彼自身も思わず中指を立てていました。会場からのブーイングも凄かったですし、僕自身もブーイングしましたよ。
Red Bull Rampageもそうですが、採点競技はこれがあるから難しい。採点基準を明確に示すべきだと思います。審査員は全員、過去にウィスラーのスロープスタイルに出場経験がある元トップライダーたちですが、これでは誰も納得しないですね。
色々と見応えのないスロープスタイルで寂しかったですが、来年はまた冠スポンサーにRed Bullが戻ってくることを信じたいですね。個人的には10年ほど前のデカい荒々しいコースに戻ってほしいと思っています。
やっぱりBrendan Semenukのようなヒーロー不在というのも大きいですね。またあのコースサイドでの歓声による地響きを聞きたいものです。
ちなみにウィメンズに関しては3名しか出場しておらず、優勝候補が棄権してさらに盛り下がっていたためレポートは割愛させていただきます。知りたい方は直接聞いてくださいね。




















































