スロープスタイルレポート
FMBツアー最大の目玉とも言えるウィスラークランクワークススロープスタイル。このイベントはダイヤモンドイベントなので獲得点数が高く、世界各地から強豪ライダー達が集まり盛大なイベントになりました。
今回は波乱が起きましたよ。なんとランキングトップでスロープスタイル無敵のブランドン・セメナックが2ラン共にまさかのクラッシュ。会場からは溜め息さえこぼれていました。
この後のセクションで360のオーバーローテーションで転倒。2回目のランでもオポサイト360で転倒。ウィスラーは彼の地元でありスロープスタイルのメインスポンサーは彼のスポンサーでもあるREDBULL。なのでウィスラーでのスロープスタイルで彼は必ず勝たなければならないのです。普段ミスを全くしないロボットの様なランをする彼が凡ミスをしてしまうほど、重圧だったのでしょう。でもファーストドロップでのMTBでは初となるバックフリップドロップはヤバかった!!いつものの彼ならあの後コーク720をやって2位に大差を付けて余裕勝ちしていたでしょう。
優勝は今年から頭角を現してきたトーマス・ジェノン。最近のスロープスタイルで上位に食い込んでいたアップカマー。毎回1人ハードテールでの参戦が多く、もろBMXスタイルのライダーです。小さなスポンサーしか付いていなく、全くの無名選手。まるでポール・バスが優勝した時の様でしたね。これを機にきっとビッグスポンサーが付く事でしょう。REDBULLあたり付くんじゃないかな。
こちらは2位のマーティン・ソダーストーム。彼は恵まれた才能とルックスを持っていてヨーロッパの天才ライダー。しかし今までどうしてもセメナックには勝てず苦汁を飲んできました。今回はセメナックに勝ったものの、最後のキャビンキッカーで転倒して優勝を逃しました。相当悔しそうでしたね。もし優勝していればFMBシリーズチャンピオンが決まっていたかもしれません。
Tevaライダーのキャム・マッコールが3位になりました。彼は肩の手術をして今年ずっとスロープスタイルには参戦していませんでした。このウィスラーのクランクワークスだけに標準を当てていたようで見事に復活です。同じTevaシューズを履く者として個人的にすごく嬉しい。
今回優勝したトーマス・ジェノン、ヨーロピアンでベルギーと言う物凄いアウェーだったのでゴールした後いつもなら他のライダーから祝福されるはずが仲のいいライダーがいなかったのか、誰も駆け寄らず一人で喜んでいたのが印象的でした。誰も予想出来なかった勝利だったのだと思います。今回はコースも良かったですね。チョイス出来るラインもあったしセクションも大き目でした。その中で多彩なトリックを繰り出してクリーンなランをしたトーマス・ジェノンの走りは文句なしの優勝でした。これでランキングが一気に3位にまで上がってきました。セメナックはギリギリ1位をキープ。引き続きソダーストームが2位。10月に行われるもう一つのダイヤモンドイベントのランページでセメナックが本領を発揮するでしょう。非常に楽しみですね。
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