2021年 ROCKYMOUNTAIN ALTITUDE
2021 年モデルのROCKYMOUNTAIN ALTITUDEが遂に組み上がりました。先日国内での注文が始まり、イタリアのEWSではJesseがチャンピオンになったバイクです。僕も国内サポートライダーとして一足先に供給していただきました。
今まで乗っていたSLAYERよりもストロークダウンしてはいますが、前作ALTITUDEからジオメトリーが変更され、さらにロングリーチになった事でSLAYER よりも安定性が向上しています。リヤサスペンションも最新のFOX FLOAT X2になり、リンクの味付けもよりプログレッシブに変更され、160㎜ストロークと言う登って下れるおいしいストローク量なのに底無しの感覚。
最初乗った印象はリアルレーシングバイクと言った印象。速度を上げてもロングリーチと64°のヘッドアングル、37mmオフセットのFOX38フォーク、そしてランプアップしたリヤサスペンションのリンクの味付けにより安定性が高いのなんの。
根っこや段差でもトトトンと進みます。それに加えてものすごく軽快。リヤバックもカーボンなのでカーボン特有のカッチリ感がありターン時に後輪のヨレを感じません。
これはゲンノジのゲンさんが良く言うんですがトーションが高いってやつで、ねじれに対してかなりしっかりしています。ねじれないのでタイヤのキャラクターも噛みやすい。今回はリヤタイヤにMAXXIS AGGRESSORを入れましたがこれまた良い。速度域をどんどん上げれるのでレースではタイムが出そう。
チェーンステーの長さを2パターンチョイス出来るので僕は短い方をチョイスしました。後輪荷重が掛けやすくなるのでジャンプも飛びやすいですね。ランディングも安定しているのでビッグジャンプやビッグドロップを飛びたくなります。ウィスラーバイクパークのダートマーチャント辺りを流したいですね〜。
国内ではSサイズが27.5インチ、M、Lサイズは29インチの展開です。このALTITUDE1台あれば、里山トレイルやフォレストバイクなどの自走フィールド、そしてゲレンデDHパークのふじてん、富士見パノラマ、ウィスラーバイクパークまでと、どこでも高次元で楽しめますね。
ROCKYMOUNTAINがまたとんでもないバイクを作っちゃいましたよ。
フレーム単体では少し派手かなと思ったけど、組み上がれば派手過ぎずむしろシックにさえ見えます。たたずまいのシルエットが強烈にカッコいいと思います。
ヘッドバッジが新しく分厚くなりました。
チェーンステーのBB上にはマッドガードを装備。
ドロップエンドはチェーンステー長を2パターンで可変可能です。
ハンドルバーは安定と信頼のRENTHAL。35径ですがとても軽量で見た目以上にしなやかなハンドルです。
サドルはSDG BELAIR3.0の限定カラーLUXをチョイス。名作BELRIIAの最新バージョンです。上りと下りのバランスを両立させた秀逸なシェイプ。
FOX純正のマッドガードはアーチの下にピッタリと納まりともてスマートです。
FOX38は他に類を見ない程のスムースさを誇ります。当たりが優しい秘密は大径化されたアウターケースとスタンチョンによる剛性アップや、ポジティブとネガティブスプリングのバランスの最適化などでしょう。その上ダンパーがしっかりと機能しているので当たりが優しく感じます。このフォークを1度使うと他に戻れません。決して大袈裟ではなく、それくらいライディングが楽しくなります。
FLOAT X2もニューバージョン。全体の形状が少し見直され、ハイスピードリバウンドダイヤルがボトム付近に離れて付き、リザーバーに付いている赤のダイヤルはロースピードリバウンドのみに。コンプレッションはロースピード、ハイスピード共に青いダイヤルに納まります。個人的な感覚では前モデルよりもミッドストロークサポートが強くなり安定したダンピング性能でフルボトム知らずになりました。
SLAYERで旧FLOAT X2と38フォークを使っていた時は38の当たりがあまりに優しいので、リヤからの突き上げを感じてリヤが負けている感覚でしたが、今回は前後ともに2021年モデルになった事で完全に前後バランスが取れました。
ハブはONYXのSHIMANOマイクロスプライン対応新型ハブ。構造が少し変わったとの事ですが回転性能や剛性感はさすがONYXと言った感じでとてつもなく良く回転します。シングルトラック内の斜度の緩い場所での減速感が薄くなります。ゼロノッチなのでコーナーの立ち上がりでのペダリングや低速でのラチェッティングの時の掛かりが最高です。
リムはSTANS FLOW EX3。FLOW MK3よりもやや重くはなりましたが、その分強くなっています。僕はリムをよく壊す人なので今回は強さを優先しました。とは言っても十分軽量ですが。ワールドカップDHやEWSでも使われているリムですね。
フロントには鉄板とも言える超安定のMINION DHF。転がりの軽さとグリップ力の両立。フロントは絶対に滑らせたくないですよね。
リヤはMAXXIS AGGRESSOR。転がりが軽いにも関わらず、大きなサイドノブのおかげでコーナリンググリップが高いです。サイドノブがしっかりあってコシがあるので路面に良く食い付きます。サイドノブと2列目のノブの間が少し開いているので、加重を掛けてサイドノブがブレイクする時にタイヤの流れだしが掴みやすいです。そしてセンターはノブが低い割にブレーキングも十分効きます。EWSでもリヤタイヤに装着するライダーが増えました。
バッシュガードは77DESIGEZ。さり気なく存在し強力な威力を発揮します。小さな存在でいて大きな安心ですね。
ブレーキは信頼のMAGURA。ここ数年、ふじてんでも多く見る様になりました。MAGURAの特徴はモジュレーション性能が高く非常にコントローラブルな事。決してカックンと効き過ぎる事はなく、意識と連動させて奥まで握り込めばガツンと効きます。低、中、高速域どこでも期待通りの効きを提供してくれます。
グリップとペダルのコンタクトポイントにはCHROMAG SQUREWAVEをチョイス。グリップは太さがちょうど良く、手の小さい僕の手でも握りやすいですね。小さいブロック状のヒダのおかげで滑りにくいです。ペダルはウィスラー在住のレジェンドライダー、クリス・コバリックのシグネイチャーモデルのDAGGA。
縦にも横にも広めですが、邪魔に感じる事はありません。Qファクターが広いのでターン時に加重がしっかりと掛かりターン動作においても非常に調子が良い。ピンが高めなのでペダルに確実に食い付き、バイクとの一体感が凄いですね。ピンが高いと踏み外した時に心配ですが、ピンが高いので鬼の様にグリップし、逆に踏み外した事は一度もありません。強いて言えば、インバートやウィップなどのエアートリックの時に食い過ぎて技の入りを妨げる事があるくらいでしょうか。ダートジャンプ以外の用途としては、このペダルは最強だと思います。